各生産者からお便りが届きました

茨城かすみがうら市・竹村さんから、毎年この時期になると必ず送ってくれる新米とお便りが届きました。
竹村さんのお米はスペースの都合などから取り扱っていないのですが、それでも毎年送ってくれます。栃木の田島さん、鈴木さんの自家用米が早期終了した時には、竹村さんにお世話になっています。
いつも明るい竹村さんですが、自分のことよりも原発被害にあっている他の農家のことをなによりも心配している姿に、こちらも目頭が熱くなってきます。
12月からはまたいちご(竹村さんは代々続くいちご農家です)でお世話になります。

拝啓、ススキの穂が荻の花にささやきかける季節となりました。
皆様にはいつもご活用いただきましてありがとうございます。おかげ様で35回目の稲刈りをすることができました。自然災害や原発被害で作付けさえできず、なかには収穫しても廃棄しなくてはならない方々もいる中で、本当にありがたいかぎりです。
今年も猛暑の厳しい夏でしたが、高温障害の発生もなく、例年と変わらない食味になっているかんじに、ホッとしています。
放射性物質の検査もほとんど検出されず、まずは一安心しました。検査用の米は、一番心配される一か所だけ沢水で栽培している0.7aの水田の玄米を測定しました。結果は、ヨウ素131[不検出]、セシウム134[不検出]、セシウム137[1.3ベクレル/kg](検出限界値1ベクレル/kg)でした。セシウム137だけが1.3ベクレルということに不安を抱かれる方もあると思います。これは昨年より、より正確な分析機械と、1kg以上の量と玄米による測定結果です。皆様にお届けするお米は、井戸水や用水で栽培したものですので、より低い数値になっているものと思われます。
堆肥、に粘土鉱物などを加えたものを主体に発酵肥料で長年栽培してきたことが、ほとんど検出されない結果につながっていることと思います。
毎年ではありますが、「自分の子どもに食べさせるものと同じものを、皆様にお届けすること」を、百姓である私の倫理にしています。
このようにして栽培したお米ですが、少しですけれどどうぞ食してください。
また機会をみてご活用いただければ幸いです。
敬具
茨城県かすみがうら市 竹村 愼一・真理

 

続いて栃木・鹿沼の田島さんから、新米と里芋が収穫できたとのお知らせがFAXで届きました。
田島さんの絶品里芋(味も見た目も)は近日中に送られてきます。
10月、田島さんの新米&野菜フェアを催して、本人にも来てもらう予定です。

皆様、いつもありがとうございます。おかげ様で今年もお米とさといもができました。
ようやく暑さもおさまりそうで、ほっとしています。
白菜の播種が終り、大根、葉物の種をまいていますが、暑さのためいつまでも虫が元気で困っています。
今は稲刈りまっただ中です。自分のも刈りますが、できなくなった人たちから頼まれたりして忙しい毎日です。
農業をする人はどんどんどんどん減っています。でも、そんな事にめげてはいられません!
※お米、さといも放射能検査しました。どちらも不検出です。(検出限界値5ベクレル/kg)
栃木・鹿沼 田島 穣

 

元あひるの家スタッフで、その後帰農して20数年北海道・富良野で有機栽培をしている阪井さんからは、今年の【じゃが芋】【玉ネギ】【南瓜】についてのお便りがありました。

今年も近年続く雪解けの遅れと雨の多さで畑が乾かず、播種時期が遅れた上、土壌水分などの条件が良くない中で播種や移植がスタートしましたが、5月26日以降7月末までの約70日間で雨が3回しか降らず、記録的な大旱魃となりました(ただ地域差もあって、10km先では流れるくらいの雨があったりで、何の因果かと羨むことしかりでした)。
8月に入ると雨が続き、肥大期を迎え遅れていた野菜たちには恵みの雨となりましたが、畑の条件によっては間に合わず、旱魃の影響を受け小さいまま仕上がってしまう野菜たちを大きく差がでました。
お盆過ぎからは高温が続き、人も野菜たちも肩で息をついている状態で、涼しい秋を待ち望んでいます。
【じゃが芋】
やっとの思いで播種後、雨が降らず生育が遅れました。うね間が葉で覆われ雑草がいつまでも生えてしまい、管理が追いつかず草だらけになってしまいました。旱魃の間は多くの子供は育てられないと、玉数を付けずじっと耐えていましたが、その後の恵みの雨でぐんぐん大きくなりました。結果、収量は平年並み、ちょっと大きいですがデンプンのノリも良く、おいしい芋になりました。
【玉ネギ】
畑の条件で大きさに差が出てしまい、砂系の畑や水はけの悪い部分は小さく、良いところはそこそこ大きくなりました。玉ねぎも草取りに追われ続けましたが、その中で育ってくれて甘みがのっておいしくなりました。
【南瓜】
南瓜の苗を植えた時期は雨が少なく、水不足で心配していましたが、その後小雨が降り、畑にしっかりと根を張りました。8月は雨に恵まれ、いつにない勢いで元気に育ち、たくさん収穫できそうです。しっかりと日光を浴びて、甘味のある南瓜に育っています。
そして、今年我が家の長男がUターンで札幌から帰ってきました。親として継いでくれとは言わず、継ぐと本人が言うと親の役目は終わると手放しで喜びたいところではあるが、親心としては割に合わないと思いながら好きで百姓を生業としてきたが、苦しい経営を継がすのは・・・!
大旱魃のわりには根をしっかりのばし、雨を待ち頑張った今年の野菜たちのように、割に合う農業を身も心も(経営も想いも)できるように育ってくれた時に、親の役目から卒業できるのかもしれないと思う収穫の秋です。北の大地で育った野菜と息子たちをよろしくお願いします。
富良野生産センター百我(ももんが) 阪井 永典・伊知子・奏太

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