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畑だより ―いよいよはじまった秋冬野菜、煮野菜がウマイ!―

秋晴れが続いています。
天候不順があたり前だった9月まで、10月に入ってから台風も来ず晴れの日が続いています。百姓たちも「いやー、雨を心配しないで仕事が進むゼ」とハリキッテいます。
ただし、「そろそろザッと一雨きてくれないと畑の土がカラカラになって、虫たちも元気で葉物類やキャベツ・大根の葉っぱなんかがバリバリ食われてるよ」と、いつものように全てよしという訳にはいかないようです。それでも、あっちこっちで野菜が育ちはじめています。
八王子・キテレツファーム神田君からは、小松菜・大根・ルッコラ・サラダほうれん草・サラダ春菊・カーボロネロ(黒キャベツ)・サラダケール・人参、まだあったらズッキーニ・ミニパプリカと豊富。
神奈川愛川町の北原君からは、大根・小松菜・サツマ芋・赤リアスカラシナ・ルッコラ・小かぶ・人参・里芋・ミニ大根・ラディッシュ・水菜が育っています。
栃木鹿沼・鈴木章さんから「北海道のより甘くてホクホク」と毎年評判の南瓜と、ちょっと茎に夜盗虫がからみついていることもあるブロッコリーがはじまっています。
白菜もキャベツもレタスもサニーもデカクなって食べごたえ十分、ネギもやわらかくなってきました。いよいよ鍋。煮物のシーズンですね。
悩ましいのは、どの百姓も同じ様な野菜(根菜・葉菜類)になるので、誰からどれをとればいいんだろう?ということです。
特に、キテレツ神田君と神奈川・北原君のところはあひるの家が出荷先のメインだったりするので困ってしまうのです。「どっちがビンボーかな?」と、自分のことを棚に上げてチョイスしたりしています。
果物は、りんご・みかん・キウイフルーツ・バナナ・柿・かりんになります。
りんごは青森弘前・伊藤さんから「甘・硬」「甘・酸・硬」の2~3種類をもらうようにしています。柿は奈良西吉野・王隠道さんから、甘くて味の濃い富有柿がでています。本かりんも王隠道さんからで、これは生では食べられません。ざくざく切って同量のハチミツ・砂糖につけてシロップを作ってください。ノド・咳に効果的です。
瀬戸内海高根島・井場さんのみかんは今年も味抜群ですが、栽培面積を縮小したらしく(農薬不使用のみかんって売れないのかなあ?あひるは売れてんだけどなあ?)断続的入荷、早期終了になりそうです。ない時は熊本・肥後あゆみの会の有機みかんなどを販売します。
井場さんも北原君も神田君もとても熱心で良い物を作っているのですが、マンパワーが自分1人+@という状況なので、持続・継続のハードルが常に立ちはだかっています。豊作↔収穫に追われる↔草取り、次の種播きができない↔できないと次の作物に影響する↔収穫減↔収入源など、負の連鎖にはまってしまいます。
じゃあ、人を雇ってと思っても、はらえるお金が払えるまでにはなかなかならない、ウ~ン。
でも若さだね、半年経つのにまだ1ヶも卵も産んでいない鶏50羽を北原君ところは飼っているんだよね。
そうそう、11月29日(日)あひるの家店頭直売!やります。その時、鶏が卵を産んだら持って来てくれるそうです。販売はしません。
まあ、見てもタマゴだかんなあ~と思っているのですが、まあ北原君はみんなに見てもらいたいんでしょう。もし見たら、「ワァ~!」とか言ってやってください。
サテ、寒くなりましたね。体があったまるものを食べましょう。

畑だより ―寒さがますと、おいしさがましてきます―

まるで晩秋をおもわせる日もあります。秋晴れの清々しい日もありますが、冬に向かいつつあるのを感じる日々です。
「おでんにしよう」「鍋にしよう」「シチューにしよう」と、あったか料理にシフトしはじめています。畑は秋~冬野菜にシフトしはじめました。
葉付き大根、やわらか煮ネギ、ねっとり里芋、大玉白菜、しっかり巻いたキャベツ、葉物もほうれん草・小松菜・春菊・水菜・チンゲン菜と揃いはじめています。北海道のじゃが芋・人参・玉ねぎも甘さをましてきています。この後、朝起きたら畑一面霜が降りて真っ白という日がやってきます。
そうすると、畑の野菜たちは糖度を上げて、凍ることを自ら防ぐ作用がおこってきます。「冬の野菜って甘くておいしいのよね」ということになります。葉物類は筋が寒さで溶けてやわらかくなります。
果物のりんごもみかんも柿も味が濃くなってきて「おいしいわね」と言われることが多くなります。
ひろさきふじ(早生ふじ)・いとう・ジョナゴールド・きおう・国光・紅玉とラインナップも豊富で、柿は平核無柿に加え本命の富有柿が、瀬戸内海高根島の井場さんから甘味酸味の濃いみかんがはじまりました。
お米も栃木鹿沼の鈴木章さん、新潟いなほ、長野おむすび米が新米に切りかわり、11月になると福島さゆり米もはじまります。
寒くて長くてやになっちゃう冬がやってきますが、その分おいしさがましてきます。
ただ、神奈川・北原君、八王子・キテレツファーム、栃木・鈴木章さんをはじめ、まだ秋冬野菜の本格出荷が始まっていないため(7月8月のダメージ)、仕入先の関係で多くの野菜が高値になっていて、毎朝「ウ~ン、この値段かよ」と腕組みをしています。買うのがためらわれる野菜もあると思います。
「10月の下旬~11月になれば、直送野菜・ポラン野菜がメインになって、価格も下がる」と期待しているのですが……ままならない年でした。
それでも、一番ままならなかったのは百姓や漁師だったのだと思います。残る月日が穏やかな日々であることを願うばかりです。
おいしくなってきた野菜を食べてください。

畑だより -10月になれば畑は……-

まだですけど、ついに畑で野菜が育ちはじめました。
育った野菜をもって10月中~下旬に八王子・キテレツファーム神田君が、11月初旬に神奈川愛川待ち北原君が、あひるの店先でとれたて野菜を販売します。大根・キャベツ・ブロッコリー・かぶ・サツマ芋・里芋・ほうれん草・小松菜・春菊・チンゲン菜……てんこ盛りで持ってきます。
北原君はこれまでも年2~3回店頭直売をやっていたので、「コンニチワ、元気だった?」「夏はどうだった?鶏はどうよ?」と話しがはずむお客さんもいらっしゃると思います。キテレツ神田君は初登場で、直売は初めて。「今からワクワクドキドキしています」と言っておりました。
今回の店頭直売でお客さんとお知り合いになってもらって、「キテレツファームに行こう!」畑イベントにつなげていけたらと思っています。
まもなく畑の正面にそびえたつ富良野岳が初冠雪という北海道富良野麓郷(TVドラマ『北の国から』の舞台になった)の阪井君から、南瓜・じゃが芋・玉ねぎが届きました。昼夜の寒暖の差が大きい地域なので、デンプン質が多くホクホクして甘味の強い野菜に育っています。
阪井君(60才台半ば)とは、40年以上前にあひるの家で半年間リヤカー八百屋をやってからのつき合いになります。百姓がイヤで、田舎がイヤで、3回目の家出をして訪ねてきたのがあひるの家でした。
ボクサー志願者だけあってフットワークが軽快で、野菜の知識もあり、なにより格好良かったのでリヤカー八百屋は大人気でした。
「無農薬って言い方、冷たそうじゃないですか。有機って言い方の方が温ったかそうですよね」「百姓って冷害なんかで野菜がとれなくても“失敗”って思わないんですよね。また春がくると種を播くんですよね」という阪井君の言葉は、ふとした折りに励まされています。
りんごの青森弘前・伊藤さんからは、つがる・ジョナゴールド・旭(オールドクラシック)・千秋・いとう(オリジナル品種)・秋茜・ひろさきふじなど、次々と出荷されてきます。
伊藤さん(50才台半ば)は府中農工大出身で、ライブハウス『リバプール』などよく出入りして、国立の街がとっても懐かしいと年1回の顔見せを楽しみにしています。
冬のNo1人気の瀬戸内海高根島の井場さんのみかんは、まもなくはじまる予定です。
井場さん(50才台半ば)がチビタみかんをジャンパーのポケットに入れてあひるの家を訪ねてきたから7~8年が経ちます。商社マンから転身し、故郷に帰って農薬不使用でみかんを作るという1年目の出会いでした。あまりのおいしさに感動して、「ヨシ!ヤロウ!」というのがはじまりでした。
新旧の百姓たちの野菜・果物を主に、豊富なラインナップをお届けできると思います。

畑だより -それでも新米がはじまります-

陽射しが全くなく雨々曇り雨曇りの7月から一転、雨が全く降らず強い陽射しだけが照りつけていた8月、そして9号10号の台風による風雨と、傷めつけられ続けた畑でした。
7月は水気が抜けず、作物は病気が出たり腐ったり、8月はようやく顔を出したお日様に喜んだのもつかの間、今度は雨がなく高温続きで立ち枯れたり成長不良だったり、秋冬野菜用に播いた種が発芽しないまま風に飛ばされ播き直したり、台風の強い雨で流されてしまったり散々でした。
台風10号の時畑に出ていた神奈川・北原君は、畑にたたきつけられるんじゃないかと恐怖を感じて、家に引きあげたそうです。
あひるの家の野菜棚は、入荷野菜が減少して10日間位玉ねぎ人参もない状態が続きました。先の見通しが立たないので、通常のルート(直送・ポラン)以外からの仕入れにシフトしてなんとか棚を埋めることができたのです。
ところが、大根・キャベツ・レタス・サニー・ブロッコリー・葉物類は1.5倍強の値段になってしまって、売るのもためらわれる状態でした。少しずつ通常値段に戻りつつありますが、まだまだ高値がつづいています。心苦しい限りです。
それでも、畑(田んぼ)は秋です。
栃木鹿沼・鈴木章さんから新米(農薬・化肥不使用コシヒカリ)がはじまります。8月の水不足を心配していたのですが、地下水を汲みあげて田んぼに水を張っているので、7月の長雨で潤沢で、いい状態で収穫を迎えたようです。
連絡をした日、息を切らして電話口に出て「今から牛の出産で、とりあげるので大忙しだよ」とゼエゼエいっていました。暑い中、稲刈りゴクロウサンです。新米価格は変わりません。
長野・おむすび米が9月下旬、新潟・有機米が10月、福島・さゆり米が11月に新米になります。
果物はりんごの季節です。青森弘前・伊藤さんから【シナノレッド】【さんさ】【未希ライフ】【きおう】【つがる】【旭】【いとう】など、甘かったり甘酸っぱかったり、硬かったりやや軟らかかったり、紅かったり黄色だったりのりんごが次々と入荷してきます。各々が楽しめる味になっています。
ちなみに伊藤さんの農園では年間60種類位のりんごを栽培しています。特長は【印度りんご】【国光】【旭】など、昔からのりんごを大切に育てていることです。
弘前でも37℃超えの日もあって、「危険なので作業を中止した日が何日もあった」ということです。
梨は【豊水】【二十世紀】【幸水】【洋梨】が終盤、ぶどうは【巨峰】【ベリーA】、スポットで【夏武輝(カブキ)】という品種の西瓜がでています。甘い!キウイ・バナナはあります。
野菜は蓮根・里芋・シークワーサーがはじまり、じゃが芋・玉ねぎ・人参・南瓜は北海道に切り替わりました。
大変な夏でした。大変な年です。なんとか体調を崩さないようにしましょう。

畑だより ―ようやく梅雨があけ、夏野菜が勢いを取り戻せるか?―

雨・雨・曇り・雨曇りの繰り返しで陽射しを感じることのない日々が続いていましたが、ついに来週位から夏がやってきそうです。
どの百姓も口を揃えて「ギリギリだよ」と言っていたので、少し声が明るいです。
かといって、今までダメージを受けた野菜、特に葉菜類のキャベツ・レタス・サニーレタス・ほうれん草・小松菜などはトケがはじまって、晴れても回復は難しいようです。欠品・少量入荷・品質に難あり、更に他の仕入れルートからの入荷になるので価格も上がっています。
この後は山梨・長野・群馬と高原に産地移動しますので安定してくると思いますが、しばらくガマンのおつき合いをお願いします。
コロナも含めて超うっとうしい中Good News!です。
新しく始まった八王子・キテレツファームの畑が「有機認証」を取得しました。キテレツファーム神田君が所属していた会社が、6年間にわたる畑の栽培記録・出荷記録を管理していたのが認められた訳です。神田君は今年からその畑をお借りして独立しました。
「有機、有機」と言ったって、認証を取得した「認証有機農家」は日本全国で2000名たらずしかいません。厳格な有機基準や膨大な事務手続きや、経済的メリットの乏しい認証取得を取りやめる農家も多く、減少しつつあります。そんな中、認証取得に踏み切ったのは勇気のある決断だと思います。
ここまでがGood News!で、この後Bad News!が続きます。
7月21日夕方、土手の草刈りをやっている最中にスッテンコロリン滑りおちて、脚の靱帯を損傷してしまったのです。腫れがひくまで1週間、痛みがおさまるまで3週間、約1ヶ月の診断です。
包帯グルグル巻きで畑に出る訳にもいかず、7月一杯でカンボジアに旅立つボランティアの人に全面依存するしかありません。収穫もあるし、種まきもあります。「来月からどうしようかな?」と痛い脚をさすりながら、明るく途方に暮れています。
今のところ毎週金曜日入荷は変わらないということです。キテレツファームの野菜をよろしくお願いします。
野菜は不安定ですが、果物は順調です。そして、甘味も強く味が濃いです。
千葉・山武の大玉西瓜、青森・木造有機の小玉西瓜・タカミメロン、山梨一宮・久津間さんの桃・貴陽、山梨・勝沼平有機のすもも・プルーン、ペルー・パラグアイのバナナ、アメリカのアボカド、まだ少しだけある熊本の河内晩柑、沖縄のパイン、瀬戸内海大三島のレモンなど豊富です。
いよいよ夏が始まります。心身ともに「疲れてるなあ」の日々ですが、体調に気を付けてください。

畑だより ―この夏、若手百姓たちに期待です―

1ヶ月程前から神奈川愛川町北原君(36才)の野菜に加えて、八王子キテレツファームの神田君(31才)の野菜も始まって、なんだか店がとっても活気があるように思えます。
ナス・キュウリ・ミニトマト・ズッキーニ・大根・人参・玉ねぎ・いんげん・バジル・ルッコラ・空心菜・大葉……、どの野菜も陽の光をたっぷりあびて力強く育ったんだということを感じさせます。だからとってもおいしいです。
今年がはじめての夏(その前2年間研修生として働いていたけど)の神田君は、朝4時からヘッドライトを点けての夜まで基本一人で草取り-収穫-洗い袋詰め-出荷準備(今は自宅での無人販売と、近くのみちの駅とあひるの家)-配送の全てを担って、日々うっちゃっています。
それでも、毎週金曜日午後に朝採れ野菜を届けてくれている時全く疲れた様子はなく、暑さや陽射しをエネルギーにしてるんじゃないかと思わせます。お喋りしてお茶飲んで「また来週!」車に乗り込んでいく姿に陰りはありません。
北原君のところは祥ちゃん(妻)のギックリ腰、もらい事故での車の破損などがあり、子育て(3人)を含めて瞬君(夫)がフル稼働してもおいつかない1ヶ月でした。
それでも50羽のヒナもどんどん大きくなり、子供たちの学校・保育園も始まり、まったなしの夏野菜もドンドン育ち、2人そろってえのフルパワー・フル稼働がはじまっています。
そんな日々の暮らしぶりがわかる野菜たちを扱わせてもらえるのは、あひるのスタッフにとって大きなパワーになっています。この夏、彼等の野菜がメインになります。
かといって、彼等が作っていない野菜もたくさんあって、まずはトマトは毎年夏の間お世話になっている栃木鹿沼の田島君から間もなく入荷します。なすもあったらもらいます(田島君のなすは秀逸です)。
キュウリ・四葉キュウリ・ブロッコリー・カリフラワー・インゲンなどお世話になっている栃木鹿沼の鈴木章さんの処は、2週間程前に2晩つづけてヒョウが降り完全に全滅し、この夏扱いがなくなってしまいました。茨城・千葉・山梨・長野の産地はダイジョーブです。
果物の種類が豊富になりました。
甘い!シャキシャキ!の一番果西瓜は千葉山武から。甘くて香り良い桃は山梨一宮久津間さん、ブルーベリーは栃木浜田さん、和歌山内柴さんのビワ、青森伊藤さんのサクランボ、すもも・ガラリ・バナナ・アボカド・甘夏・河内晩柑と、「今日どれにしよう?」と迷う位です。
サテ、なんとかこの夏をしのいていきましょう。マスクのせいもあるけど、体調に気をつけて。

畑だより ―キテレツファームの神田君があひるの家にやってきた!―

6月5日(金)昼お店の2階で休憩していると、スタッフ円ちゃんが上がってきて「なんか高校生みたいな子が野菜持ってきたんで見てくんないかと言ってんだけど」。店に降りていくと、クリクリ坊主でたっぷりと陽に焼けた青年がニコニコしながら起っていました。
どうも八王子で有機農業を一人でやっているということのようです。グリーンの名刺には「奇」のマークがあり、神田賢志の名前の上にはなぜか「蟹」がしるされてありました。「こいつは面白いかもしれないな」と思ったので、2階にあがって話しを聞くことになりました。
「これ、食べてみてください」と渡された赤と黄の人参・ビーツ・4種類のズッキーニは、どれも力が漲っていて、とびきりうまそうです。
神田賢志31才、2年間有機農業の研修生として働き、この春一人で始めたということです。畑は八王子堀之内と小比企の3ヶ所にあり、5反歩を耕しているとのこと。
小学5年生まで親の仕事の都合でアフリカのタンザニアと南アメリカのパラグアイで育ち、その後八王子の祖父の家に移り住み、東京農大在学中に10ヶ国を旅したということです。卒業後、農業雑誌『家の光』の記者として全国の農家に取材に行っている間に、自分で百姓をやりたくなったということでした。
「ところで神田君、百姓なのになんで蟹のマークなの?」
「実は海も大好きで、ダイバーになろうか百姓になろうか迷ったんですよ」
そして6月9日(火)、2ヶ月振りの電車に乗って堀之内に行ってきました。
堀之内の2ヶ所の畑は、祖父が桑畑をやっていたところを借り、トマト・ミニトマト・キュウリ・インゲン・千両ナス・白丸ナスを育てていました。そろそろかな、というところでした。
小比企に向かう途中、神田君の家に寄らせてもらいました。自宅の一角に自分で建てた野菜の無人販売所と作業所があります。「1日2千円から1万円ちょっと位売れるんですよ。特に最近はとくに売れてますよ。出荷している道の駅の販売所でも」
妻と4ヶ月の桧和(ひより)ちゃんも出てきました。中学生の頃の同級生で、都心で外資系の保険会社に勤めていて、今は育児休業中とのこと。
「ところで、百姓をやっていこうなんて思ってたりするの」と尋くと、「今勤めているところがとても居心地のいい職場なので、働いていこうと思ってるの。お手伝いはするけどね。それと収入のこともあるし」と、率直な物言いがとても気持ちの良いものでした。可愛かったし。
小比企は見渡す限り畑や田んぼが拡がっていました。神田君の畑には4種類のキャベツと5種類のズッキーニと枝豆が育っていました。豆の入りのよさそうな枝豆を引っこ抜いてお土産にもらいました。
八王子駅前のデニーズで飯を食べながら、「ヨシ!やろう!」と合意し、さっそく注文を出しました。
「小比企は珍しい農業地域なので、ここでたくさんの仲間をつくって有機農業の発信基地にしたいと思ってる」と、神田君はハンバーグとコロッケをほおばりながら語っていました。キテレツファーム初荷は本日6月12日昼、神田君がトラックで運んできました。
神奈川・北原君ともそうですが、野菜を通じて各々が果たしたい夢に同伴させてもらえるのは、八百屋冥利に尽きるということです。
近いこともあって(車で20~30分)、あひる店頭直売、「畑に行こう!」あひるの学校なども一緒にやっていく予定です。キテレツファームの野菜をよろしくお願いします。

畑だより ―北原くんちにヒヨコたちがやってきた!―

5月8日(金)祥子(妻)と3人の子供たちは、厚木にある生き物専門の運送屋さんにヒヨコたちのお迎えにいきました。
“もみじ”という品種の、生まれてまだ48時間経っていない、ウブ毛がチョロチョロはえてピンク色の肌もあらわな51羽のヒヨコです。手にとるのもおそるおそるでダンボールに入れて、家に連れてきました。
ところで、買う時オスとメスだといくらだと思います?メス310円、オス40円、これをきいた時、生物界はそういえばそうだよなと思って、複雑な気持ちになりました。
このヒヨコたちが卵を産みはじめるのは秋位からということです。産卵率は、平飼いはケージ飼いに比べ半分の40%位とのこと。駆け回ってエネルギーを消費してしまうので、産む量が大幅におちるそうです。
ワクチン接種をやらないのは、ワクチンをうつと弱い体になって薬剤に頼らざるを得なくなるのでやめました。
2年経つと産卵率がおちてくるのでケージ飼い(一般飼育)の場合処分するようですが、ぼくのところは自分で作った野菜を主食にしていこうと思っているので、コストもあまりかからないので5~6年飼えたらと思っています。
鶏を飼うことは百姓をはじめた頃からの夢でした。野菜を育てる→鶏に食べさせる→鶏フンを堆肥にする→野菜を育てる、循環型農業ですよね。勿論、自分達が育てた野菜を食べる⇔卵や鳥肉をいただくも含まれています。あと、米が作れればいいのですが。
この時期にバタバタ始めたのはコロナ休校がきっかけでした。オンライン授業準備のためiPadを買ったのですが、子供たちは外にもいかずゲームばかりです。それはそれでいいんだけど、祥子と“これから子供たちをどう育てていったらいいかな”と話して、“生きていることのリアリティを感じてほしいな”ということになり、ヒヨコ導入を決めたのです。親が畑仕事で忙しいこともあって、子供たちが休みということもあって、ヒヨコの世話は子供たちの仕事になっています。
この2週間で2羽のヒヨコが亡くなりました。庭の木の下にお墓をつくって埋めました。あんなにフワフワしてあったかかったヒヨコが、冷たく硬くなってしまったことは、その日の夕食がのどを通らない位子供たちにはショックだったようです。
ともかく、北原ファミリーに新しいメンバーが加わりました。ワクワクしています。いつか皆さんにも来ていただいて、鶏たちを見ていただけたらと思っています。 (北原瞬 談)

※北原君からは大根・キャベツ・バジル・ズッキーニ・スナップエンドウ・新玉ねぎ・カリフラワーが入荷しています。5月末の店頭販売は、祥ちゃんがギックリ腰になったため6月に延期です。

栃木鹿沼・鈴木章さんからは絹さやえんどう・スナップエンドウ・空豆・グリーンピース・ブロッコリー・カリフラワーが入荷中!2~3週間だけの初夏のおいしさを楽しんでください。腰をかがめ、腰をのばし、腰をたたきながらの収穫作業は「辛い!」ものがあります。章さんマツさん老夫婦に感謝していただきましょう。
他の産地でも暖かさと雨で野菜がどんどん育ってあふれつつあります。
一方、果物が淋しくなりつつあります。りんご・いちごが終わって、手頃な果物がなくなってきました。
新しく和歌山・内柴君のびわ、甘夏・河内晩柑・バナナ・キウイといったところです。6月に入ると小玉西瓜・メロン・サクランボ・プルーンなどが始まりますが、まだ先です。
30℃に近い日もあれば15℃を下回る日もあるという体調維持が難しい日々ですが、何より嫌になっちゃうのがマスクです。1日に2~3回呼吸困難におちいりそうな気分になります。「畑でマスクしている百姓なんていねえよ」という環境がうらやましいばかりです。
まだまだ不安定な日々が続いています。体調に気をつけましょう。

 

畑だより ―5月になれば……畑は―

4月中旬頃から、店内の野菜棚は夕方になるとスッカラカンで、「八百屋さんなのに野菜がないのね」と言われっぱなしで、「売れないで(無くならないで)」の変な気分でした。端境期で野菜が一番少ない時期なのと、需要が大幅にふえたことに因ります。
でも、ついに5月初旬から盛りだくさんの野菜が入ってきます。
神奈川・北原君からは、5月中旬にかけて春キャベツ・ミサキキャベツ・カリフラワー・大根・新人参・小かぶ・小松菜・リーフレタス・赤リアスカラシ菜・ルッコラ・ズッキーニ・スナップエンドウなどが目白押しに出荷されてきます。ちなみに今はのらぼうだけです。
新型コロナのことで言えば、家の前の庭(野原?)にテントを張って、火をおこしてキャンプ気分を楽しんでいるそうです。
一方、「おまえんとこ野菜が売れてるそうじゃないか。おれなんか花だからサッパリ売れねえよ」と村の人に言われ、「ええ」とか「まあ」とか、言葉の返しようがない事を言われることが多くなったそうです。
「“無農薬だ?”“もうからない野菜を作ったって”“百姓の真似事だな”等々、色々言ってたのにサ」と困惑気味で、「あんまり張り切っている姿を見せられないな」と周りの視線が気になるようです。
コロナの情況によりますが、5月下旬にはあひる店頭での直売を予定しています。
栃木鹿沼・鈴木章さんからはブロッコリー・キヌサヤ・スナップエンドウ・かぶ・長ねぎなどが始まります。
育てている牛の価格が大幅に落ち込んでいて、子牛を導入するか迷っているとのこと。
「おれんところは8頭~10頭位だし、エサはほとんど自前だからダメージ少ないけど、100頭位飼っている仲間は廃業も考えはじめているみたいだよ」
「おれんところの最大のダメージは、孫たちがこの休みに遊びにこないことだなあ。年寄り2人楽しみがなくなって、ただ毎日牛の世話して畑やってだと、言葉も少なくなっていくなあ」
章さんも6月位に店頭直売の予定です。
今だけおすすめは栃木鹿沼・田島君の堀たて筍です。風味・歯ごたえ抜群で、おまけに安いです。竹の子のカツオ煮・チンジャオロース・ワカメや梅肉との和え物・味噌汁の具・天ぷら・蒸し焼き……1本あれば何種類もの料理ができます。お店でゆでた竹の子もあります。
春といえば土に親しむ季節でもあります。茨木ハーブスマン福山君と長野の吉沢君から、ハーブと野菜の苗が出ています。パセリ・ミニトマト・青じそ・ジャーマンカモミール・スイートバジル・ピーマン・とうがらし・日本なすなどが順次届いています。ご注文受け付け中です。
果物はりんご・いちご・黄金柑がまもなく終了で、パイナップル・キウイ・夏みかん・甘夏・河内晩柑・バナナと、種類が少なくなっていきます。
野菜が出ます!食べて活力を保っていきましょう。

畑だより ―寒くてイヤだけど、野菜がおいしい―

―寒いと甘くておいしくなる?―

茨城・栃木・神奈川の畑は、この辺りより朝の気温は3℃~5℃低くなります。霜が降りるのはあたり前で、雪も時々舞います。
吹きっさらしの畑でほうれん草も小松菜も大根も白菜も朝には真白く霜におおわれ、陽が昇ってくるとキラキラと輝いています。この繰り返しが、甘さと旨さのヒミツです。
実は、本当に凍っちゃう腐っちゃうので、野菜たちは自ら糖度を上げて、凍死することを防ごうとしているのです。更に、霜~溶けるを繰り返すことで葉脈の筋っぽさを溶かして、やわらかくトロッとした味わいをつくりだします。スゴイですよね、野菜の生命力。
それに比べて、ホッカイロベタベタ貼って、くつ下3枚はいて、暖房強くして……それでも「寒い~」と言っている我が身がなさけない。

―保存することで旨くなる?―

サツマ芋・里芋・じゃが芋・玉ねぎ・人参・ごぼうなどの根野菜は、水分が多いため畑においておくと凍って腐ってしまうので、掘りあげて寒気が入らないよう保存しておきます。
家の中の暖かい所に毛布をかけて置いている人もいますし(北海道の農家でストーブのそばにゴロゴロ南瓜をころがしている百姓もいました)、ワラで囲った室(ムロ)に入れている人や、ビニールハウスの中に溝を掘ってモミガラを敷きつめてサツマ芋をおいて、その上にモミガラを山のようにかけて保存している人もいます。
寝かせておくことでエグミと水分が抜け、甘味と旨味がましてきます(あったか過ぎると芽がでてきたりするけど)。
りんごや柑橘類は凍ることは少ないのですが、置いておくことで酸味が抜け、甘味がまして味が濃くなっていきます。更においしくする工夫として、倉庫の床・壁・天井に炭を練り込んで庫内の空気を浄化させ、味と品質を保とうとしている百姓もいます。
寒さに耐えながらおいしくなっている野菜・果物に感謝していただきましょう。

―寒くないので、とれたて野菜が届いています―

20℃を超える日々が続いている沖縄の島々から、トマト・ミニトマト・キュウリ・ピーマン・パプリカ・インゲン・プチ空豆・島らっきょうと春~初夏野菜がはじまっています。
朝「暖房がほしいな」と思うのはひと冬で2~3回だそうで、ほとんどの家庭に暖房機はないといいます。
たいして暖かくはないけど、暖流と強い風のせいで霜が降りないのは、愛知県知多半島の天恵グループの畑です。キャベツ・グリーンセロリ・ブロッコリー・カリフラワー・大根が届いています。有機第二世代が地域ぐるみでいい野菜を作っています。

「寒い!」から「凍える!」日々がこれからも何回かあるでしょうが、おいしい野菜で体をあたためてください。