昔ながらの玉締めしぼり 松本製油の胡麻油

今週から、松本製油のごま油がはじまりました。
1948(昭和23)年に創業した松本製油。時間がかかっても、風味の良い玉締め機を使って胡麻油を製造しています。
戦後、大手製油メーカーは玉締め機から、効率・生産性を優先した「エクスぺラー」という連続スクリュープレス方式に全面的に切り替えていきました。松本製油の創業者はこれを危惧し、低い圧力で製造時の温度を低く保てる昔ながらの玉締め機を使って胡麻油を搾り始めました。玉締めしぼりは、江戸時代中期の「立木式(クサビ型加圧)」の原理を引き継いでいる伝統的製法。大量生産には向かないものの、低圧力で搾るため熱によって風味や成分が損なわれない方式です。胡麻を蒸す際には、当時と変わらず木製の桶や竹製のざるを使っています。また胡麻油の濾過には、ご飯粒から作った糊で張り合わせた手漉き和紙の筒を使用しています。
現在、玉締め機で搾った胡麻油は全体の1%にも満たない状況です。松本製油は、昔ながらの玉締めしぼりを後世に残し、その美味しさを味わっていただきたいという想いで日々搾油しています。
【深煎り玉締めしぼり胡麻油】は、ぐんと香り立つ深煎りタイプ。チャーハンや中華スープの仕上げ、牛肉と野菜の炒めものなど、加熱料理に最適です。ほかにもナムルやねぎ醤油ダレ、焼肉の漬け込みダレなどに。汁物に数滴垂らして香りづけにもおすすめです。
【淡口玉締めしぼり胡麻油】は淡口に適した胡麻を使用し、胡麻本来の旨みを活かしたまろやかな浅煎りタイプ。和え物や冷奴などシンプルな一品の仕上げやドレッシング作りなど、加熱しない料理などにおすすめです。柔らかな香りで色合いも淡いので、天ぷらにも。
それぞれの特長を活かして、胡麻油を使い分けてみてはいかがでしょうか。

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