1月の正月休み明け、「おせちおいしかったわ~」の第一声に、「そうそう、あんなおせち他にないよね」と毎年毎年興奮してこたえるほど、毎回趣向をこらしたメニューで喜ばれている【みんなのおせち】の企画が今年もはじまっています。
今年も作り手はこの4人。
作り手1 「きまぐれや」吉田さん
言わずと知れた出張料理人の第一人者。みんなのおせちの歴史(?)は、この人の一声で始まりました。
作り手2 「久保田商店」佐藤さん
普段は【酒まんじゅう・こしあん】ひと筋の佐藤さん。みんなのおせちのためだけに作る和菓子は毎年大人気。
作り手3 「海野水産」海野くん
青梅界隈では知る人ぞ知る(知らない人は全く知らない、だって場所が…)魚屋さん。おいしい魚を求めて、毎日築地市場を歩き回っています。あひるには毎週日曜日(第一土曜日のSALE日には一日前倒し)おいしい魚貝を持ってきています。
作り手4 「たいやきやゆい」由井くん
国立界隈では誰もが知っている「リヤカーたい焼き屋さん」。国産原材料と一丁焼きのたい焼きが人気ですが、夏は「かき氷屋さん」に変身。吉田さんに呼ばれて昨年よりメンバーに。
今年も2回のミーティングを経て、今週月曜日(28日)作り手4人が力作を持ちより、チラシ用の写真撮影となりました。
この日のためにと撮影機材を買い込んできた羽村・Bootのシゲさんの指示により由井君はレフ板を持たされ、吉田さんの一声で海野君が鯛の角度を変え、「桜ぷりんの色がきれいに見えないから照明落として」と佐藤さんがこだわり、ようやく納得のいく写真に仕上がったのが深夜1時。
「明日3時起きなので、お先に失礼します」と海野くんが帰ったのをきっかけに、やっとお開きになりました。
残った由井君とシゲさんとぼくで役得の試食。なんにもしていないぼくは、このためだけに来たようなもの。
吉田さんの作る洋食オードブル【自家製ロースハム】【生ハムのムース】【サーモンのマリネ】【ケーク・ド・サレ】はどれもおいしく、佐藤さんの【栗きんとん】や【桜ぷりん】は今年の元旦にも食べたのに再度感動し(とくに由井くんは初めてだったので)、海野くんの【いくら醤油漬け】や【ほたて一夜干し】は素材のよさが際立っていました。
「今年は海老を塩焼きにしました。ボイルよりもうまいですよ。あと、毎年入れている真鯛の塩焼きですが、今年はぜひこの鯛を使ってお雑煮を作ってもらいたいです。お正月の食卓が一段とおいしくなりますよ」と、今年は海野くんも意気込んでいました。
そして、今年あひるの家から提案したメニューも入っていました。題して「吉田シェフが作る定番おせち四天王(?)」。【黒豆煮】も【伊達巻】も【なます】も【紅白かまぼこ】も、ちゃ~んと作ってくれていました。ただし、“定番おせち”とはいっても、そこは吉田さんが作る“おせち”です。たとえば【黒豆煮】は食べてみると甘酸っぱいフルーツのような味。
「いったん蜂蜜で煮た黒豆を作って、別に赤ワインとマスコバド糖とバルサミコ酢で作ったソースを煮つめて、再度黒豆にからめたんだ。ちゃんと皮もやぶれてないでしょ。残ったソースはこっちの【鴨ロース】をつけて食べると最高にうまいよ」
さすがは吉田シェフ。良い意味で期待を裏切られた【黒豆煮】でした。
さいごにたいやきやゆいのお正月用特製たい焼きを、吉田さんもいっしょに食べました。由井くんが今年のおせちに選んだのは「たい焼きの形をした懐中最中」。懐中最中って?
「お椀に入れて上からお湯をそそぐとお汁粉になる最中です。今回は皮を白く焼いてみました。添えてある金柑の蜜煮もお椀にいれると、白い皮がやわらかくくずれて雲のように見え、お椀の中に初日の出が見られる趣向です。善哉(ぜんざい)と書いて“よきかな”と名付けました」
前回のおせちの【宝鯛焼き】からさらに進化した由井くんのお正月用たい焼き。「やるな~由井」と吉田さんも感心していました。
この日撮影した写真をシゲさんが持ち帰り、カラーチラシ作製にかかります。近日中には店頭貼り出し、チラシ配布がはじまり予約受け付け開始となります。もうしばらくお待ちください。今年も3~4名様用三段重と、1~2名様用ミニお重の2サイズをご用意できそうです。