あひるの家年間ベストスリーの上位にランクアップされるのが、石垣・八重山グループからのパイナップルです。甘味の強いボゴール種(スナックパイン)、ピンクの果肉で甘味と香りが高いピーチ種、そして甘味酸味もあって味の濃いハワイ種の3種類が出荷されてきます。平安名さんが言うには、「沖縄のパインはウマイけど、石垣のが一番。どうしてかっていうと、ハワイからの風が石垣だけに通り、その風がおいしさをつくりだすから」ということです。
15年前JA石垣の青年部長だった平安名さんは、99%が輸入のパイナップルで占められている市場に、なんとか石垣島のパインを扱ってもらえないかと全国各地のスーパー、デパート、市場などに売り込みに行ったそうです。3倍~5倍の価格差はいかんともしがたく、まして輸入パインが安売り商品の目玉として投げ売り対商品になっているのを目のあたりにして、「ダメかもしれない」と気落ちして島に戻ったのです。
「価格では絶対競争できないなら、“味”でいくしかない。味をよくするにはそうしたらいいんだろう」と悩んでいる時、かねてからきいていた“有機パインは旨い!”というのを思い出し、青年部の数人とハワイに行き“有機パイン”を食べた時、「ウマイ!これはウマイ!おれたちの作っているパインは何なんだ?」と感動と落胆の体験だったそうです。
島に帰り“有機パイン”づくりを提案するのだけど認められず、仲間3人とJA石垣を脱退し、“有機パイン”を目指して取り組み始めるのです。サンゴ礁隆起の土壌という栽培条件の厳しい中、有機まであと少し(防除1回)というところまできましたし、八重山諸島に栽培する仲間がふえていっています。「あの時食べたパインのおいしさをオレたちは石垣で作るんだ、というのが全ての原点だよ」と平安名さんは語ります。
国産有機パイナップルまであと一歩、そして何より旨い!パインを食べてください。
【パイナップル】 1個 1.360円(サイズにより異なります) 農薬・化学肥料1回使用 沖縄・八重山フルーツクラブ