畑だより  ―母はすごいよ ~かわいい子は置いて旅に出よう~ 北原ファミリー奮闘記―

神奈川愛川町で百姓をやって6年目の北原瞬君・祥ちゃん(36才)息吹君(5年生)雫ちゃん(2年生)柏君(5才)の5人家族に異変が起こって大騒ぎ。
これまで、朝5時~夜9時位まで百姓仕事・家事・育児を一手に担っていた祥ちゃんが、10月20日から10日間の予定でオーストラリアに旅立ったのです。友達の結婚式出席と、高校時代お世話になったホームステイ先何ヶ所かを訪ねる旅です。
出発前、次男柏君は「オレ絶対泣くからね」と宣言し、父ちゃんの瞬君は「自分の洗濯物をたたまない奴の洗濯しないからな」と、早くもけん制球を投げ合ったということです。
北原君に電話できいたり、フェイスブックをのぞいたりしたエピソードをご紹介。

エピソードⅠ

1日目、2人でやってもギリギリだった収穫・出荷作業。夕方になり、「アーア、もう間に合わない」と諦めていた時、息吹君と雫ちゃんがランドセルを背に作業所に駆けこんできて、「大丈夫?何か手伝うことある?!」。配達〆切りに間に合ったのです。
そこで北原君は思いついたのです。「ミーティングをやろう!」。
夕食後、おやつを食べながらミーティング。明日の各々の予定と家事分担を出し合う。その中になんと父ちゃんの仕事の予定も入っているのです。
「明日は宅配が10件あって、4時に発送なのだけど、誰か学校帰ってから手伝ってくんねえかな」。5才の柏君も真剣な眼差しで自分の予定と自分が出来る手伝いを考えている様子。
30分程のミーティングの後、風呂準備や宿題やTVに散会する時、子供たちも北原君もこの難局を乗り越える連帯感のようなものを感じ、すがすがしかったそうです。
洗濯も朝食準備も終わって、サテ寝ようかとした時、思い出したのです。長男息吹君の野球のお弁当の仕込みを忘れていたのです。明日は5時におきておむすび作らなくちゃ……。
つくづく世の中のお母ちゃんは大変だなあ、で1日目が終わったのです。

エピソードⅡ

夕食はリクエストにこたえてキーマカレー。食べた後は定例になったショートミーティング。明日からのミッションを出し合って感想を述べ合うのです。
何だか初めて子供と“人と人”として向き合ったような気がして、感動的な気分で食器洗いをしていると、風呂場の方で叫び声と泣き声がきこえてきたのです。
今日は次男柏君が風呂の湯を張ってくれることになっていたのだけど、75℃設定で入れてしまって、知らずに入った長男息吹君がオチンチンにかけてしまって大騒ぎ。
「その位わかるだろう」と父ちゃんに息吹君は怒られ、柏君は兄ちゃんにボロクソに怒られ、裸で廊下に立たされ反省させられたそうです。
皆が寝入ってサテと思っていたら、忘れていたのです。次男の保育園の布団を干すこと、上履きを洗っておくこと。「冬用昼寝布団を持ってきてください」とのお手紙、どこにあるんだよ、母さん……。
母ちゃんはスマホ持っていないため、4日経った今日も連絡ナシ。こっちはみんな寂しがる余裕もない程疲れきって眠りについているのでダイジョーブ。ちゃんと羽のばしてこいよ。さあ、明日も忙しいぞー、朝5時テレビ前に集合……
まだまだ続く北原ファミリー奮闘記はフェイスブックでお楽しみください。

1ヶ月余り遅れて実りの秋がやってきました。
北原君からは子供たちも手伝った小松菜・かぶ・ラディッシュ・京菜・赤リアスからし菜が届いています。
葉物も充実して値段が下がってきています。ただ、キャベツだけが生育が遅く、小さいのに高いです。
里芋・さつま芋・蓮根・ごぼう・人参など根菜類も、寒くなっておいしくなりました。
果物は、なんといっても井場さんのみかんの味が濃くなってきて、りんごも紅玉・千秋と酸味があるのだけど甘い品種と、ふじ・トキと甘味が強く硬めのものもでてきています。
柿は富有柿に、キウイは群馬・大野さんの蜜いっぱいの紅妃(こうひ)がはじまりました。
私達も北原ファミリーに負けず頑張りましょう。

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