畑だより ―42作目の竹村いちごはじまります―

「みなさんのオイシイ!の一言がハゲミになります」と、頭に被った手ぬぐいをとってピカピカツルツルのハゲ頭を見せて、「よかったらさわったりたたいてみてください。御利益ありますよ」と店頭を笑いの渦に巻きこむ茨城かすみがうらの竹村さんから、いよいよ苺が届きます。
竹村いちごの栽培状況は

・ 品種 … 甘酸っぱくて香りの良い「とちおとめ」です。昨年10月の手取り除草からはじまって、1年余りかけて育てていきます。

・  栽培 … 不耕起で年々地力がついて病害虫に強くなっています。大豆・米糠・カニ殻・海藻・貝殻などを2年ねかせ、肥料としてまいていきます。14度ある地下水を汲み上げ、2重にしたビニールハウスの間に雨のように降らすと外気に比べ15度程あがり、保温効果をもたらします。化石燃料を頼ることはしません。

・防虫・防除 … 山野草・黒糖・ニンニクなどを漬けた汁(天恵緑汁)や自家製漢方焼酎などを散布しています。化学農薬は10月2日にヨトウ虫防除に1回使用しました。今試作中ですが、来期は農薬不使用でできそうです。

灯油ガンガン農薬バンバンのいちご栽培の中になって、竹村いちごは稀有の存在です。
「アタマペタペタ竹ちゃんマン」とお客さんの子供たちに人気の竹村さん(60才)ですが、実は200年もつづく由緒(?)ある根っからの百姓です。江戸時代、天明の大飢饉の時に東北地方の二男三男が入植したのが始まりだそうです。計り知れない労苦の末、今に至っているのだと思うと、竹村さんのハゲ頭に後光がさしているように思えてしまいます。
そういうこともあってか、東日本大震災の時の井戸水の供給・炊き出し・見守り活動を担ったり、今も民生委員として地域の困り事相談をひき受けているそうです。
2月7日(土)のあひるの家SALE日に久し振りにやって来て、店頭パフォーマンスを披露してくれるようです。竹村さんから一言、
「仕事と家の都合をつけてお伺いします。それまでアタマにいっそう磨きをかけていきますので、お楽しみください。昨今、取り引き先との関係がただ“生産者”だけになってきています。そんな中、あひるの家での店頭販売はお客さんとのコミュニケーションが楽しめる貴重な機会なので、今から話芸の腕も磨いていきます。今期もいちごをよろしくお願いします」とのことです。
沖縄(23℃)からキュウリ・インゲンが始まります(少量)。年末野菜・果物は順調に育っています。

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