雨・雨・曇り・雨曇りの繰り返しで陽射しを感じることのない日々が続いていましたが、ついに来週位から夏がやってきそうです。
どの百姓も口を揃えて「ギリギリだよ」と言っていたので、少し声が明るいです。
かといって、今までダメージを受けた野菜、特に葉菜類のキャベツ・レタス・サニーレタス・ほうれん草・小松菜などはトケがはじまって、晴れても回復は難しいようです。欠品・少量入荷・品質に難あり、更に他の仕入れルートからの入荷になるので価格も上がっています。
この後は山梨・長野・群馬と高原に産地移動しますので安定してくると思いますが、しばらくガマンのおつき合いをお願いします。
コロナも含めて超うっとうしい中Good News!です。
新しく始まった八王子・キテレツファームの畑が「有機認証」を取得しました。キテレツファーム神田君が所属していた会社が、6年間にわたる畑の栽培記録・出荷記録を管理していたのが認められた訳です。神田君は今年からその畑をお借りして独立しました。
「有機、有機」と言ったって、認証を取得した「認証有機農家」は日本全国で2000名たらずしかいません。厳格な有機基準や膨大な事務手続きや、経済的メリットの乏しい認証取得を取りやめる農家も多く、減少しつつあります。そんな中、認証取得に踏み切ったのは勇気のある決断だと思います。
ここまでがGood News!で、この後Bad News!が続きます。
7月21日夕方、土手の草刈りをやっている最中にスッテンコロリン滑りおちて、脚の靱帯を損傷してしまったのです。腫れがひくまで1週間、痛みがおさまるまで3週間、約1ヶ月の診断です。
包帯グルグル巻きで畑に出る訳にもいかず、7月一杯でカンボジアに旅立つボランティアの人に全面依存するしかありません。収穫もあるし、種まきもあります。「来月からどうしようかな?」と痛い脚をさすりながら、明るく途方に暮れています。
今のところ毎週金曜日入荷は変わらないということです。キテレツファームの野菜をよろしくお願いします。
野菜は不安定ですが、果物は順調です。そして、甘味も強く味が濃いです。
千葉・山武の大玉西瓜、青森・木造有機の小玉西瓜・タカミメロン、山梨一宮・久津間さんの桃・貴陽、山梨・勝沼平有機のすもも・プルーン、ペルー・パラグアイのバナナ、アメリカのアボカド、まだ少しだけある熊本の河内晩柑、沖縄のパイン、瀬戸内海大三島のレモンなど豊富です。
いよいよ夏が始まります。心身ともに「疲れてるなあ」の日々ですが、体調に気を付けてください。
Author Archives: kano
畑だより ―この夏、若手百姓たちに期待です―
1ヶ月程前から神奈川愛川町北原君(36才)の野菜に加えて、八王子キテレツファームの神田君(31才)の野菜も始まって、なんだか店がとっても活気があるように思えます。
ナス・キュウリ・ミニトマト・ズッキーニ・大根・人参・玉ねぎ・いんげん・バジル・ルッコラ・空心菜・大葉……、どの野菜も陽の光をたっぷりあびて力強く育ったんだということを感じさせます。だからとってもおいしいです。
今年がはじめての夏(その前2年間研修生として働いていたけど)の神田君は、朝4時からヘッドライトを点けての夜まで基本一人で草取り-収穫-洗い袋詰め-出荷準備(今は自宅での無人販売と、近くのみちの駅とあひるの家)-配送の全てを担って、日々うっちゃっています。
それでも、毎週金曜日午後に朝採れ野菜を届けてくれている時全く疲れた様子はなく、暑さや陽射しをエネルギーにしてるんじゃないかと思わせます。お喋りしてお茶飲んで「また来週!」車に乗り込んでいく姿に陰りはありません。
北原君のところは祥ちゃん(妻)のギックリ腰、もらい事故での車の破損などがあり、子育て(3人)を含めて瞬君(夫)がフル稼働してもおいつかない1ヶ月でした。
それでも50羽のヒナもどんどん大きくなり、子供たちの学校・保育園も始まり、まったなしの夏野菜もドンドン育ち、2人そろってえのフルパワー・フル稼働がはじまっています。
そんな日々の暮らしぶりがわかる野菜たちを扱わせてもらえるのは、あひるのスタッフにとって大きなパワーになっています。この夏、彼等の野菜がメインになります。
かといって、彼等が作っていない野菜もたくさんあって、まずはトマトは毎年夏の間お世話になっている栃木鹿沼の田島君から間もなく入荷します。なすもあったらもらいます(田島君のなすは秀逸です)。
キュウリ・四葉キュウリ・ブロッコリー・カリフラワー・インゲンなどお世話になっている栃木鹿沼の鈴木章さんの処は、2週間程前に2晩つづけてヒョウが降り完全に全滅し、この夏扱いがなくなってしまいました。茨城・千葉・山梨・長野の産地はダイジョーブです。
果物の種類が豊富になりました。
甘い!シャキシャキ!の一番果西瓜は千葉山武から。甘くて香り良い桃は山梨一宮久津間さん、ブルーベリーは栃木浜田さん、和歌山内柴さんのビワ、青森伊藤さんのサクランボ、すもも・ガラリ・バナナ・アボカド・甘夏・河内晩柑と、「今日どれにしよう?」と迷う位です。
サテ、なんとかこの夏をしのいていきましょう。マスクのせいもあるけど、体調に気をつけて。
畑だより ―キテレツファームの神田君があひるの家にやってきた!―
6月5日(金)昼お店の2階で休憩していると、スタッフ円ちゃんが上がってきて「なんか高校生みたいな子が野菜持ってきたんで見てくんないかと言ってんだけど」。店に降りていくと、クリクリ坊主でたっぷりと陽に焼けた青年がニコニコしながら起っていました。
どうも八王子で有機農業を一人でやっているということのようです。グリーンの名刺には「奇」のマークがあり、神田賢志の名前の上にはなぜか「蟹」がしるされてありました。「こいつは面白いかもしれないな」と思ったので、2階にあがって話しを聞くことになりました。
「これ、食べてみてください」と渡された赤と黄の人参・ビーツ・4種類のズッキーニは、どれも力が漲っていて、とびきりうまそうです。
神田賢志31才、2年間有機農業の研修生として働き、この春一人で始めたということです。畑は八王子堀之内と小比企の3ヶ所にあり、5反歩を耕しているとのこと。
小学5年生まで親の仕事の都合でアフリカのタンザニアと南アメリカのパラグアイで育ち、その後八王子の祖父の家に移り住み、東京農大在学中に10ヶ国を旅したということです。卒業後、農業雑誌『家の光』の記者として全国の農家に取材に行っている間に、自分で百姓をやりたくなったということでした。
「ところで神田君、百姓なのになんで蟹のマークなの?」
「実は海も大好きで、ダイバーになろうか百姓になろうか迷ったんですよ」
そして6月9日(火)、2ヶ月振りの電車に乗って堀之内に行ってきました。
堀之内の2ヶ所の畑は、祖父が桑畑をやっていたところを借り、トマト・ミニトマト・キュウリ・インゲン・千両ナス・白丸ナスを育てていました。そろそろかな、というところでした。
小比企に向かう途中、神田君の家に寄らせてもらいました。自宅の一角に自分で建てた野菜の無人販売所と作業所があります。「1日2千円から1万円ちょっと位売れるんですよ。特に最近はとくに売れてますよ。出荷している道の駅の販売所でも」
妻と4ヶ月の桧和(ひより)ちゃんも出てきました。中学生の頃の同級生で、都心で外資系の保険会社に勤めていて、今は育児休業中とのこと。
「ところで、百姓をやっていこうなんて思ってたりするの」と尋くと、「今勤めているところがとても居心地のいい職場なので、働いていこうと思ってるの。お手伝いはするけどね。それと収入のこともあるし」と、率直な物言いがとても気持ちの良いものでした。可愛かったし。
小比企は見渡す限り畑や田んぼが拡がっていました。神田君の畑には4種類のキャベツと5種類のズッキーニと枝豆が育っていました。豆の入りのよさそうな枝豆を引っこ抜いてお土産にもらいました。
八王子駅前のデニーズで飯を食べながら、「ヨシ!やろう!」と合意し、さっそく注文を出しました。
「小比企は珍しい農業地域なので、ここでたくさんの仲間をつくって有機農業の発信基地にしたいと思ってる」と、神田君はハンバーグとコロッケをほおばりながら語っていました。キテレツファーム初荷は本日6月12日昼、神田君がトラックで運んできました。
神奈川・北原君ともそうですが、野菜を通じて各々が果たしたい夢に同伴させてもらえるのは、八百屋冥利に尽きるということです。
近いこともあって(車で20~30分)、あひる店頭直売、「畑に行こう!」あひるの学校なども一緒にやっていく予定です。キテレツファームの野菜をよろしくお願いします。
やってよかった!『ちょこっと有機野菜セット・あひる便』入会申し込み受付中!
やってよかった!『ちょこっと有機野菜セット・あひる便』好評です。
わずか1ヶ月余りで30件近い申し込みがありました。はじめた人の多くが「何がくるのか楽しみ」「ちょっと足りない位がムダにしないでいいわ」「コメントもスタッフの個性がでていて面白いよ。力の入れ具合が伝わってくるのよね」「野菜がおいしい」……などの嬉しい声をいただいています。
嬉しいのはお客さんだけではなく、「わたし今日セットやります!」と、朝手をあげたスタッフも同じです。「何を入れよう」「先週は何だっけ」「そうだ、今日はこれがうまそうだ」とか思案しながら10品目位を取りそろえセットして、栽培情況などやコメントを記して完成するまで一人でやることが楽しいのです。その上お客さんの反応がいいと、もっと嬉しくなるのです。
そして、コロナ禍の現在“自粛”や“萎縮”ばかりで息苦しい(マスクもある)日々の中、こんな仕事を新しくはじめられて、本当に「やってよかった!」と思っています。まだまだ募集中です。お尋ねください。
★ 週1回のお届けです
月曜日~金曜日までのご都合の良い曜日をご指定ください。16時~18時の間にお届けします。
※配達エリアがありますのでお尋ねください。
★ 使いきれる量と、いろいろ楽しめる野菜をお届けします
その時一番おいしくて新鮮な野菜をチョイスして、少量・多品目をセットしてお届けします。
(例)ほうれん草半束・小松菜半束・菜花半束・大根1/3本・さつま芋1本・じゃが芋2個・人参1本・玉ねぎ2個・長ネギ1本 ※産地・生産者・栽培状況・料理のヒントなどお知らせします。
★ 有機野菜セットは定額です
1セット1,500円(税込1,620円)+配達料100円(税込110円)合計1,600円(税込1,730円)となります。
※お支払いはその都度になりますが、ご都合のつかない場合はご相談ください。
写真は本日6月5日(金)の野菜セット。金曜日は現在週最多の8件(今日はお一方はお休み)です。まだまだ増えそうな予感。
畑だより ―北原くんちにヒヨコたちがやってきた!―
5月8日(金)祥子(妻)と3人の子供たちは、厚木にある生き物専門の運送屋さんにヒヨコたちのお迎えにいきました。
“もみじ”という品種の、生まれてまだ48時間経っていない、ウブ毛がチョロチョロはえてピンク色の肌もあらわな51羽のヒヨコです。手にとるのもおそるおそるでダンボールに入れて、家に連れてきました。
ところで、買う時オスとメスだといくらだと思います?メス310円、オス40円、これをきいた時、生物界はそういえばそうだよなと思って、複雑な気持ちになりました。
このヒヨコたちが卵を産みはじめるのは秋位からということです。産卵率は、平飼いはケージ飼いに比べ半分の40%位とのこと。駆け回ってエネルギーを消費してしまうので、産む量が大幅におちるそうです。
ワクチン接種をやらないのは、ワクチンをうつと弱い体になって薬剤に頼らざるを得なくなるのでやめました。
2年経つと産卵率がおちてくるのでケージ飼い(一般飼育)の場合処分するようですが、ぼくのところは自分で作った野菜を主食にしていこうと思っているので、コストもあまりかからないので5~6年飼えたらと思っています。
鶏を飼うことは百姓をはじめた頃からの夢でした。野菜を育てる→鶏に食べさせる→鶏フンを堆肥にする→野菜を育てる、循環型農業ですよね。勿論、自分達が育てた野菜を食べる⇔卵や鳥肉をいただくも含まれています。あと、米が作れればいいのですが。
この時期にバタバタ始めたのはコロナ休校がきっかけでした。オンライン授業準備のためiPadを買ったのですが、子供たちは外にもいかずゲームばかりです。それはそれでいいんだけど、祥子と“これから子供たちをどう育てていったらいいかな”と話して、“生きていることのリアリティを感じてほしいな”ということになり、ヒヨコ導入を決めたのです。親が畑仕事で忙しいこともあって、子供たちが休みということもあって、ヒヨコの世話は子供たちの仕事になっています。
この2週間で2羽のヒヨコが亡くなりました。庭の木の下にお墓をつくって埋めました。あんなにフワフワしてあったかかったヒヨコが、冷たく硬くなってしまったことは、その日の夕食がのどを通らない位子供たちにはショックだったようです。
ともかく、北原ファミリーに新しいメンバーが加わりました。ワクワクしています。いつか皆さんにも来ていただいて、鶏たちを見ていただけたらと思っています。 (北原瞬 談)
※北原君からは大根・キャベツ・バジル・ズッキーニ・スナップエンドウ・新玉ねぎ・カリフラワーが入荷しています。5月末の店頭販売は、祥ちゃんがギックリ腰になったため6月に延期です。
栃木鹿沼・鈴木章さんからは絹さやえんどう・スナップエンドウ・空豆・グリーンピース・ブロッコリー・カリフラワーが入荷中!2~3週間だけの初夏のおいしさを楽しんでください。腰をかがめ、腰をのばし、腰をたたきながらの収穫作業は「辛い!」ものがあります。章さんマツさん老夫婦に感謝していただきましょう。
他の産地でも暖かさと雨で野菜がどんどん育ってあふれつつあります。
一方、果物が淋しくなりつつあります。りんご・いちごが終わって、手頃な果物がなくなってきました。
新しく和歌山・内柴君のびわ、甘夏・河内晩柑・バナナ・キウイといったところです。6月に入ると小玉西瓜・メロン・サクランボ・プルーンなどが始まりますが、まだ先です。
30℃に近い日もあれば15℃を下回る日もあるという体調維持が難しい日々ですが、何より嫌になっちゃうのがマスクです。1日に2~3回呼吸困難におちいりそうな気分になります。「畑でマスクしている百姓なんていねえよ」という環境がうらやましいばかりです。
まだまだ不安定な日々が続いています。体調に気をつけましょう。
まさかまさかの大好評!『ちょこっと有機野菜セット・あひる便』入会申し込み受付中!
まさかまさかの大好評です。
ある日の野菜セットメニューは、大根・じゃが芋・ミニパプリカ・えのき・しめじ・小かぶ・ラディッシュ・アスパラ・ミニトマト・菜花・ほうれん草・黄金柑の12品目少量。コメント欄には、こうするとウマイ!こういう食べ方もあるよ!の紹介が記されていました。
1~2件かなと思っていたのが、日々なかなかのボリュームになり、朝一番今日届いた野菜の中からうまそうで鮮度の良い物を外してカゴに入れていきます。店内仕切りがほぼ終了した頃から、取りおいた野菜をセット分に仕分けていきます。例えば、葉物やアスパラを半分量に分けたり量ったりします。
それを『あひる便』の箱にセットしていき、終わったら「本日の野菜セット」ペーパーに生産者・生産地・栽培情況を記し、その日の担当スタッフがコメント欄に何を書こうか頭を悩ましはじめます。
追加注文分を加え伝票を書いて、保冷庫に保管しておしまいです。1時間~1時間半かかります。
そして、4時出発の配達便に乗せてお届けです。「このところ配達件数が急増しているので、お届けに時間がかかってしまいます。ヨロシク」との配達スタッフからのメッセージです。
セットをつくっていて、「これはいいワ。これは得だゼ」とスタッフが思ってしまう『野菜セット』入会申し込み受付中です。
★ 週1回のお届けです
月曜日~金曜日までのご都合の良い曜日をご指定ください。16時~18時の間にお届けします。
※配達エリアがありますのでお尋ねください。
★ 使いきれる量と、いろいろ楽しめる野菜をお届けします
その時一番おいしくて新鮮な野菜をチョイスして、少量・多品目をセットしてお届けします。
(例)ほうれん草半束・小松菜半束・菜花半束・大根1/3本・さつま芋1本・じゃが芋2個・人参1本・玉ねぎ2個・長ネギ1本
※産地・生産者・栽培状況・料理のヒントなどお知らせします。
★ 有機野菜セットは定額です
1セット1,500円(税込1,620円)+配達料100円(税込110円)合計1,600円(税込1,730円)となります。
※お支払いはその都度になりますが、ご都合のつかない場合はご相談ください。
写真は本日5月6日(水)の野菜セットです。
畑だより ―5月になれば……畑は―
4月中旬頃から、店内の野菜棚は夕方になるとスッカラカンで、「八百屋さんなのに野菜がないのね」と言われっぱなしで、「売れないで(無くならないで)」の変な気分でした。端境期で野菜が一番少ない時期なのと、需要が大幅にふえたことに因ります。
でも、ついに5月初旬から盛りだくさんの野菜が入ってきます。
神奈川・北原君からは、5月中旬にかけて春キャベツ・ミサキキャベツ・カリフラワー・大根・新人参・小かぶ・小松菜・リーフレタス・赤リアスカラシ菜・ルッコラ・ズッキーニ・スナップエンドウなどが目白押しに出荷されてきます。ちなみに今はのらぼうだけです。
新型コロナのことで言えば、家の前の庭(野原?)にテントを張って、火をおこしてキャンプ気分を楽しんでいるそうです。
一方、「おまえんとこ野菜が売れてるそうじゃないか。おれなんか花だからサッパリ売れねえよ」と村の人に言われ、「ええ」とか「まあ」とか、言葉の返しようがない事を言われることが多くなったそうです。
「“無農薬だ?”“もうからない野菜を作ったって”“百姓の真似事だな”等々、色々言ってたのにサ」と困惑気味で、「あんまり張り切っている姿を見せられないな」と周りの視線が気になるようです。
コロナの情況によりますが、5月下旬にはあひる店頭での直売を予定しています。
栃木鹿沼・鈴木章さんからはブロッコリー・キヌサヤ・スナップエンドウ・かぶ・長ねぎなどが始まります。
育てている牛の価格が大幅に落ち込んでいて、子牛を導入するか迷っているとのこと。
「おれんところは8頭~10頭位だし、エサはほとんど自前だからダメージ少ないけど、100頭位飼っている仲間は廃業も考えはじめているみたいだよ」
「おれんところの最大のダメージは、孫たちがこの休みに遊びにこないことだなあ。年寄り2人楽しみがなくなって、ただ毎日牛の世話して畑やってだと、言葉も少なくなっていくなあ」
章さんも6月位に店頭直売の予定です。
今だけおすすめは栃木鹿沼・田島君の堀たて筍です。風味・歯ごたえ抜群で、おまけに安いです。竹の子のカツオ煮・チンジャオロース・ワカメや梅肉との和え物・味噌汁の具・天ぷら・蒸し焼き……1本あれば何種類もの料理ができます。お店でゆでた竹の子もあります。
春といえば土に親しむ季節でもあります。茨木ハーブスマン福山君と長野の吉沢君から、ハーブと野菜の苗が出ています。パセリ・ミニトマト・青じそ・ジャーマンカモミール・スイートバジル・ピーマン・とうがらし・日本なすなどが順次届いています。ご注文受け付け中です。
果物はりんご・いちご・黄金柑がまもなく終了で、パイナップル・キウイ・夏みかん・甘夏・河内晩柑・バナナと、種類が少なくなっていきます。
野菜が出ます!食べて活力を保っていきましょう。
大好評!『ちょこっと有機野菜セット・あひる便』入会申し込み受付中!
『ちょこっと有機野菜セット・あひる便』がはじまって1ヶ月ちょっと経ちました。全くの予想外の反響で、あひるスタッフ一同ビックリしています。
八百屋としてのあひるの家の姿勢をアピールしようというのが主で、「申し込む人っているんだろうか?」「どんな人がいるんだろうか?」と的が全くしぼれていなかったのです。
「こんなセットがほしかったのよね」と言われ、「何で?」ときいてしまった程でした。
ある日の野菜セットはこんなでした。
のらぼう/葉の花/しめじ/えのき/キャベツ/大根/ミニトマト/じゃが芋/玉ねぎ/人参/黄金柑の11品目少量ずつ。
各々生産地・生産者・栽培状況が記されてあり、コメント欄には、こう食べるとウマイ!とか、作った生産者のプライベートやつながりが欄をはみだす位書かれていました。
その日店をやっているあひるスタッフがラインナップ・コメントを記すことになっているので、スタッフにとっても「今日は何をおすすめしようかな」と、お客さんの顔を思い浮かべながらそろえたり、コメント欄を記したり、「楽しい、嬉しい」ようです。
まだまだ入会を募集していますので、お申し込みください。
★ 週1回のお届けです
月曜日~金曜日までのご都合の良い曜日をご指定ください。16時~18時の間にお届けします。
※配達エリアがありますのでお尋ねください。
★ 使いきれる量と、いろいろ楽しめる野菜をお届けします
その時一番おいしくて新鮮な野菜をチョイスして、少量・多品目をセットしてお届けします。
(例)ほうれん草半束・小松菜半束・菜花半束・大根1/3本・さつま芋1本・じゃが芋2個・人参1本・玉ねぎ2個・長ネギ1本
※産地・生産者・栽培状況・料理のヒントなどお知らせします。
★ 有機野菜セットは定額です
1セット1,500円(税込1,620円)+配達料100円(税込110円)合計1,600円(税込1,730円)となります。
※お支払いはその都度になりますが、ご都合のつかない場合はご相談ください。
※4月28日(火)の野菜セット内容
【有機パクチー】が大人気?の茨城・ハーブスマンの【ハーブ苗】【野菜苗】ご注文承り中
【スイートバジル苗】【青じそ苗】【ミニトマト苗】【ピーマン苗】…、4月になるとあひるの店先に並び始めるハーブ&野菜の苗。栽培しているのは、茨城・行方の福山君(通称ハーブスマン)です。
インド放浪中に行き倒れた福山君は、見ず知らずの人の家で介抱され、道端にはえている草花を煮つめた汁を飲まされみるみる回復、命びろいをした体験でハーブのチカラに目覚め、帰国後ハーブ栽培をはじめたのです。命の恩人(?)ハーブに寄せる愛情はひとしおです。
福山君から届く苗は、茨城・ハ-ブスマンの農場内の山で自給した腐葉土や堆肥を使い、特製の土で大切に育てられた苗です。健康に育てられた苗は、植え替えてからの成長ぶりに違いがでます。また香りも高く、丈夫で家庭でも上手に育てることができます。庭やベランダにハーブを植えて、植物とのコミュニケーションを楽しみましょう。
【ルッコラ】【サラダミックス】などのサラダ野菜や、定番の【青じそ】【ミニトマト】などからはじまり、ハーブや夏野菜と続いていき、種類を変えて5月いっぱいまでの入荷です。
店頭にも並びますが、場所の関係で全種類は置けないので、どうしてもこれが欲しいという方はご予約がおすすめです。
只今【ハーブ苗】&【野菜苗】予約注文書配布中。入荷期間が異なりますので、ご都合に合わせて1週間くらいの余裕を持ってご予約ください。
あひるの店先から ―2つの「奇跡」を乗り越えられるか?―
今日(あひる通信発行日※3月20日)から『ちょこっと有機野菜セット・あひる便』が出発します。
喇叭(らっぱ)や太鼓のにぎやかなリズムにのせて、車の後ろにはいくつもの空缶を紐で結びつけてガラガラいわしながら、春の陽射を浴びたあひる号が街にくり出していく、そんなワクワク感でいっぱいです。
ここ数年、ポラン広場グループの八百屋たちが次々と店を閉めたり、関西の流通グループが京阪電鉄に買収されたり、とても親しくさせていただいていた『大地を守る会』が他の大手グループと経営統合したりと、馴染んできた光景が失われ、ポツンと取り残されたような気がする歳月でした。
店を閉じた八百屋の仲間からは、「あひるが経営的に続けていられるのは奇跡のようなものだよ」と言われ、おつき合いのある流通グループからは「今どき百姓とのつながりを第一に考えているお店なんて遺物みたいなもので、生き残っているのは奇跡ですよ」と言われたりもしました。
「奇跡と言われてもなあ」と思いますが、ここ10年以上経営は逼迫しつづけており、繁盛しているオーガニックショップは明るくオシャレで、生産者のポップも見やすくディスプレイされています。「そうか、あひるの賞味期限って切れちゃったのかなあ」と得心したりもするのです。
「でもなあ」「どうしらたいいのかなあ」と、スタッフ一同ミーティングの度に腕を組んだり頭とかかえたりしてきました。
「今売れる物は?」「お客さんがほしいものは?」「利益幅の大きい商品入れる?」「やっぱり、あひるの物って高いから若い人は買わないよね」「宅配もネットもあるしなあ」「それにしても、もう何年も給料上がってないな」「子供も大きくなって、お金がかかるのよね」「建物補修しないとヤバイけど、金ないしなあ」……
単発のイベントは決まっても、「これからどうする?」の方向が見つからないのです。
経営診断士の方に来ていただいてサジェスチョンを受けたり、都心のオーガニックショップツアーに出かけて販売のポイントをさぐってみたりしてきました。
グルグル、グルグル回って辿りついたのは、「売れる物」や「売り方」「見せ方」を考えても、資金力や知恵力に限りがあったり、「なんかリキ入らないなあ」という感じで、「あひるは八百屋なので、野菜でいこう!」「つながりのある百姓の野菜をもっとたくさんの人に食べてもらおう!」という結論に至ったのです。
どう考えても『ちょこっと有機野菜セット・あひる便』が、あひるの経営をちょこっとはあるかもしれないけど、画期的に好転させることはないだろうけど、八百屋として食べてもらいたい野菜を広げていくことはできるのではないかと思うのです。
螺旋階段を登ってきて同じ地点からはじめようと思います。『ちょこっと有機野菜セット・あひる便』のお申込お待ちしています。 (狩野)