【みんなのおせち】作り手紹介その②

sato

酒まん一つに翻弄される毎日って なんとダイナミックでエキサイティングなのだろう

久保田商店(青梅) 佐藤和弘

「エーッ!酒まんじゅうしか作ってないの、おまえんとこ」「それって飽きない?毎日同じことしていて」と、友人や知人に会うと必ず言われます。
「そうだよ。それもツブアンはやってなくてコシアンだけね」と言うと、皆ちょっと引いた感じになって、同情の眼差しに変わります。
皆さんのお気持ちはよ~くわかります。
確かに、久保田商店は青梅線河辺駅から車で10分位行った住宅地の中にあり、工場の戸口に販売所みたいのがあるだけです。デパートやお店卸しなどはやっていなくて、作っているのも売っているのもここだけです。
ここで朝5時から親子孫三代が働いていて、青梅界隈では「為さんまんじゅう」としてちょっと有名で、90年親しまれています。
ともかく、久保田商店のご主人様(メインキャスト)は、酒まんじゅうの種な訳です。
このご主人様は、寒いだ暑いだ、空気が乾いてる湿ってる、扱いが悪い・・・ そのたびに面相を変え、私達を悩ませつづけます。
だから、その日朝行ってお会いしてみなければわからないし、わかっても対処の仕方がわからないことが多いのです。
でも、たまたまうまくフィットしてできあがった酒まんは、えもいわれぬ光沢と香ばしさと甘さに包まれた姿は、神々しささえ感じられるのです。
だから飽きるなんてことはありません。ただし、お金もありません。
でも、時々「ほかのお菓子作りてえあ」と思ったこともあり、年1回【みんなのおせち】に参加して、和菓子職人歴29年の腕をふるえるのがとっても楽しみなのです。

きまぐれや吉田さんから和菓子職人としての腕を買われ、【みんなのおせち】第1回目から参加している佐藤さん。
昔は渋っていた“門外不出の”酒まんじゅう店頭販売も、最近では快く引き受けてくれるようになったばかりか、『甘味処ともかず』での吉田さんとのコラボなど、新作和菓子へのチャレンジ欲も年々高まっているようです。
これも【みんなのおせち】での出会いのおかげでしょうか。
そして、今回の【みんなのおせち】では【サプライズ!】1品と、たいやきやいとの【コラボサプライズ!】1品、計2品のサプライズに挑戦。只今思案試作中のようです(まだ教えてくれません…)。
毎回【みんなのおせち】のお重を引き締めてくれる佐藤さんの甘味(とは限りませんが)をお楽しみに!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です