Monthly Archives: 2月 2017

『あひるの家の冒険物語』 第2話 その前夜 ―PARTⅡ―

ほどなくしてぼくは役所勤めを辞めることになりました。
相談もかねてその旨久美さん(妻)に伝えると、「やってみたいんだから、やった方がいいよ。ただ、10万円家に入れてね」と言うだけで、家に持ち帰った保育園の事務仕事を続けていました。
退路は断たれたのです。
職場では上司に喜ばれ、同僚や後輩から何で?それで?と、たくさんの疑問符が投げかけられました。そのどれにも明確に答えることはできませんでした。
どうしたって、「コーヒーとタバコとコーラがあればいいや」というぼくが、「有機無農薬の八百屋を、それもリヤカーでやる」というのは、こじつけるのも無理なことでした。
八百屋をはじめるまで2ヶ月位の間があり、朝、3才と5才の子供たちを保育園に送って行って、迎えに行くまですることがありませんでした。
有機農業や安全安心の食べものに関する本を何冊か買ってはみたものの、表紙をながめているだけでした。やったのはヒゲをのばしたこと位です。
それでも、流通センターJACの吉川君や荒田君の集荷のトラックに乗って、茨城や長野の農家に連れてってもらい、話しをきいたり収穫を手伝ったりしたのですが、ただひたすら暑かったのと、おやつに出された手のひらいっぱいの白砂糖と、明け方戻った東京で食べた牛丼が旨かったことが印象に残ったことでした。

霜田君は中央線西荻窪の長本兄弟商会の店先を借りてリヤカー八百屋をやっていました。
1960年代後半~70年代前半にかけて、若者たちの先端的文化活動が2つありました。「自立と連帯」を掲げ学校や街頭をフィールドにした全共闘運動と、「Love&Peace」を掲げ離島や山村をフィールドにしたヒッピームーブメントです。
長本兄弟商会はヒッピームーブメントの人たちによってはじめられた八百屋です。
その仕入部門を担っていた3人が、「もっとたくさんの八百屋をつくらないとつぶれちゃうよ」と独立してはじめたのが流通センターJACで、ぼくが出会ったのは発足間もない頃でした。

暑い暑い夏の無為な日々は、ぼくから体力も気力も意地も見栄も奪いとりつつあり、子供たちを保育園に迎えに行く時間を心待ちにするようになりました。
霜田君は公演が忙しくなり、八百屋は休止していました。
外堀も内堀も埋められたぼくは、開き直るしかありません。
●力仕事をしたことがない。 ●安いだ高いだ金のことを言うのはカッコワルイ。 ●野菜はあんまり好きじゃない。  ●安全な食べ物に関心がない。 ●農業なんて知らないよ。 ●若いネエちゃんは好きだけど、おばちゃんはなあ…
全てはマイナス要素ばかりです。

それでもやらなくちゃいけないのですから、八百屋をはじめる理由(ワケ)を自分に言いきかせるしかないのです。
「29年間オレは、得意なこと好きなことだけをやってきて、そんな自分を変えたかったんだろ。苦手なことをやってみるというのもいいんじゃないか」
「社会が大きいこと、速いこと、システマティックに向かっていく中、その真逆のことをやるのは、もしかしたら新しい価値が見つけられるのじゃないだろうか」
「百姓が土を耕すように、街をリヤカーで地を這うことで翔べるんじゃないだろうか」
「アヒルも昔空を飛んでいたのに、人間に馴らされることで飛べなくなったという。オレたちも社会のシステムに馴らされることで翔べなくなっているんじゃないか」
「そうだ!空を飛び回る夢みて、八百屋の屋号はあひるの家としよう!」
元職場の同僚や後輩たちが、刷りあがった3000枚のチラシを手分けしてポスティングしてくれたり、野菜保管のための倉庫を作ってくれたり、半分に切った丸太に「あひるの家」と彫った看板をプレゼントしてくれました。
そして、秘かに「1978年9月5日からはじめて、翌年の9月4日にやめよう。修行のつもりで」と、固く決意したのでした。

りかちゃんママのにこにこクッキング

梅のつぼみも開き始め、もうすぐ春の訪れです。春と言えば、出会い、そして別れの季節でもあります。
話は少し遡り、昨年の暮れからお正月にかけて、ダンゴ3兄弟の従姉妹家族が、松本から帰省しました。ほとんど毎日のように集まって遊び、従兄妹6人肩を寄せ合い過ごす時間は、特別のようでした。
冬休み最終日。従姉妹家族が松本へ帰るというので、みんなでお見送りをしました。
見えなくなっても「元気でまた会おうね」と、心の中で呟いていました。
家へ帰って来てから、蒼太(小3)の様子がおかしいと気が付いたのは、その日の晩ごはんの時のこと。いつもと違う。出された晩ごはんを隠しながらコソコソとした様子で食べている。鼻水をズルズルとすすっている。目を見て話そうとしない。涙を必死にこらえている。
きっと従姉妹たちとの別れが辛かったのだろう。でも、その気持ちを家族には知られたくないのだろう、と気づいたのは母さんだけ。
あとの男子陣は、「そうた~風邪ひいたの~?」とか、「鼻水止まらない時は、ティッシュをこうやって丸めて突っ込むといいんだぜ~」とか言って、なんとも呑気。
その後、居たたまれなくなった蒼太は、「お腹痛いからお布団で寝てくる。」と言って早めに休んだのでした。
数日たって、1枚のかわいいハガキがあひるの家に届きました。
「あひるさんへ またあそびにいくね。まつもとにもきてね。」と、お母さんの下書きを丁寧になぞって書いてくれたであろう、従姉妹からのハガキでした。
学校帰りにお店に寄った蒼太は、そのハガキを手にっとって、何度も何度も読み返し、次会える日を、何度も何度も母さんに聞くのでした。

シフォンケーキ

テストの点数が悪かった!兄弟げんかをして悔しかった!従姉妹と別れて寂しかった!そんな時は、シフォンケーキを食べて元気になろう!!生クリームをホイップして添えると、さらにテンションがあがります♡♡♡
フワフワに膨らませるコツは、手順⑤のメレンゲをとにかく泡立てる事です。

作り方(20センチシフォン型1台分)

①卵(5個)を卵黄と卵白に分ける。

②卵黄を泡だて器でほぐし、水(大さじ6)を加え良く混ぜる。

③サラダ油(大さじ6)、バニラエキストラ(少し)を加え良く混ぜる。

④薄力粉(120g)をふるい入れ、泡だて器でだまがなくなり、滑らかになるまで混ぜる。

⑤卵白を泡立てる。ハンドミキサーの場合は、始め低速で泡立て全体に泡が広がったら高速にし、円を描くようにして軽いツノが立つまで泡立て、砂糖(100g)を4~5回に分け、その都度しっかりと泡立てる。しっかりツノが立ったら、低速にしてきめを整える。

⑥卵黄生地に、⑤のメレンゲの1/3量を加え、泡だて器でしっかり混ぜる。メレンゲが馴染んだら、残りのメレンゲを2回にわたってへらで切るように混ぜる。

⑦型に流し込み、型を持ち上げトントンと落とし空気を抜く。

⑧180℃に温めたオーブンに入れて40~50分様子を見ながら焼く。途中、上の表面が焦げそうだったらアルミをのせる。オーブンから出したら逆さまにし冷ます。

お知らせ(重要)

言ったら怒られるし、言わなくても怒られそうだから、意を決して重大発表いたします。

冬の大人気商品【川又さんの干し芋】間もなく終了です!!!

例年3月中旬ごろまで出荷があるので「まだまだ大丈夫」と安心していたのですが、本日突然のFAX。
「今年は原料芋がとれなかったので、早目の終了となります」
これにはスタッフ全員青ざめました。
「おれも昨日お客さんにまだ大丈夫って言っちゃったよ~」
「あと1ヶ月は先だと思ってたのに…」
「これ、お客さんに言ったら奪い合いにならないかな」
「それよりおれたち怒られるぞ~」

…… とりあえずお知らせお知らせする責任は果たしましたからね。
あと、ちょっとだけアドバイス。
【干し芋】は冷凍もできますからね。

あひる通信本日発行

2週間半ぶりとなるあひる通信できました。本日より配布開始しています。

今号のあひる通信は

週間10%OFFSALE!【米粉カレー】【甘夏マーマレード】【オーサワのひよこ豆】

新商品・再開商品のご案内

ひな祭りのお菓子

価格改定のお知らせ

終了します

あひるの家の冒険物語 第2話  その前夜 ―PARTⅡ―

神奈川愛川・北原くん一家のヨーロッパ旅行記① トマトソースに導かれ ~有機農場を巡る旅 イタリア編~

味噌を仕込もう!【有機生麹】ご予約承り中

2月18日(土)おむすび屋高ちゃんウマイもの盛りだくさんフェア

あひるの家フェイスブックやってます

あひるの家自家製ぬか漬け好評販売中

雨の日スタンプ2倍押しサービスやってます

ゼンケン空気清浄機【エアフォレスト】Wキャンペーン実施中!

日曜日は魚の日

火曜日はおむすびの日

りかちゃんママのにこにこクッキング

となっています。

連載物が2本立てでスタッフあかしは今号のあひる通信作成は楽でした~

今週の10%OFFSALE!

有機カカオを使い国内で生産

【ポラーノ ミルクチョコレート】70g 450円(税抜) → 405円(税抜)

【ポラーノ ビターチョコレート】70g 480円(税抜) → 432円(税抜)

有機カカオマス、有機カカオバターに加え、鹿児島産さとうきびから作った洗糖、北海道産全粉乳などの国内で供給できるものは国産の原材料を使用し、国内で製造しました。
時間と手間をかけてじっくり練り上げた、なめらかで香り高いチョコレートです。製菓用や調理用にもおすすめです。
【ビター】はカカオ分55%、カカオの渋みと酸味は抑え、苦みと旨みを引き出しました。

[SALE期間:2月6日(月)~ 2月12日(日)]

第一土曜日はセール&魚の日

毎月第一土曜日はあひるの家全品5%OFFSALEの日。
「日曜日は魚の日」でおなじみの魚屋さん海野くんのウマイ!魚貝も1日早く土曜日に届きます。
2月4日(土)本日のお魚は

オススメ 【天然ブリ切身】 脂のりが違います 塩焼き・照り焼き・煮付け・ぶり大根に

生だからしっとり 【生メカジキ切身】 ソテー・フライ・煮付け・トマトソース

甘~い 【天然殻付きホタテ】 刺身・酢の物・焼きホタテ・炒め物

やわらか~い 【ヤリイカ】 刺身・煮物・炒め物に

この鮪はうまい 【まぐろ】 とろける中トロ 旨味の赤身

旨味抜群 【蒸しタコ足】 刺身・煮物・炒め物・おでんに

定番人気 【さば文化干し】 脂がジュワ~ 冷凍も可

旬のさんまをシーズンパック 【三陸太郎】 珍しいさんまの麹漬け

柑橘天国

2月3日節分。
とはまったく関係ないのですが、只今あひるの店先を賑わせているのは「みかん」。
本日初入荷の【デコポン】が加わり、【レモン】も入れると柑橘類が店先に7種類。みかん好きにはたまらない柑橘天国状態です。
今が柑橘類の食べ盛り。いろいろ試してみて、自分好みの「みかん」をみつけてください。

【はっさく】100gあたり60円 熊本/福島柑橘園 農薬・化学肥料不使用
ほどよい甘みと酸味に、ほろ苦さがきいた、さっぱりした味わいです。果肉は大粒で、独特のサクサクとした食感が魅力。果汁のベタつきが少なく剥きやすいのも特長。

【デコポン】100gあたり75円 熊本/肥後あゆみの会 有機農産物
清見オレンジとポンカンの交配種。上部がポコンと盛り上がった形が特長。果汁が豊富で、甘味、酸味のバランスがよく、コクのあるおいしさです。皮も簡単にむけ、袋ごと手軽に食べられる人気の柑橘です。

【伊予柑】100gあたり65円 熊本/福島柑橘園 有機農産物
みかんとオレンジの交配種です。愛媛県で本格的な栽培が始まったことから、伊予(愛媛県の旧国名)柑と呼ばれるようになりました。果汁たっぷりで、香りもよく、甘さの中にほどよい酸味があります。皮はやや厚めですが、手で剥いて食べられます。

【ネーブル】100gあたり100円 熊本/福島柑橘園 有機農産物
インド北東部アッサム地方原産のやわらかな果肉のオレンジです。香り豊かで、果汁もたっぷり。甘みが強く濃厚な味わい。種がほとんどなく、中の薄皮もやわらかいので食べやすいです。皮を使ったオレンジピール作りやマーマレード作りにも。

【甘夏】100gあたり45円 熊本/津奈木甘夏生産者の会 有機農産物
みずみずしく、さわやかな甘酸っぱさが美味しい甘夏。酸味の中に甘みがあり、ほのかな苦味が入った引き締まった味わい。そのまま食べるのはもちろん、サラダに混ぜたり、果汁ドレッシングに加えても。果皮はマーマレード作りに。

【温州みかん】100gあたり68円 広島/井場さん 農薬・化学肥料不使用
長らく人気だった広島・高根島の井場さんの【みかん】も終盤。これから産地は愛媛、和歌山、静岡へと移っていきます。季節の移ろいとともに変わっていくみかんの味わいも楽しめます。

明日は2月3日節分

本日2月2日が「麩の日」というのは初めて知りましたが、明日は誰もが知っている「節分」です。
レジ前に並んでいる豆まき用の豆は3種類。
創健社【翁豆】170g 365円 国産青大豆と北海道産真昆布を煎り、塩、三温糖で味付けしました。
オーサワジャパン【鬼打豆】100g 160円 大粒で芳醇な甘み、香りがある大鶴大豆100%(塩なし)。
オーサワジャパン【北海道産黒煎り豆】60g 240円 北海道産黒豆を味付せずに香ばしく煎り揚げました。
無料配布の鬼のお面は売り切れてしまいましたが、3品とも豆の甘みが強く感じられ、豆まき後にも食べておいしい楽しみが待っています。
今年はテレビ放送のおかげで(ガッ○ン?)、三里塚物産の後片付けがラクチン【殻付落花生】が品切れ中ですが、明日はあひる取り扱いの豆で盛大に鬼を退治しましょう。
明日まで10%OFFSALEの千葉産直【ミニとろいわし缶】も、ひいらぎの枝にいわしの頭を刺して鬼の侵入を防ぐ「やいかがし」の代わりにいかがですか(鬼が嫌がる生臭さは【ミニとろいわし缶】にはまったくありませんが)。
最近流行りの「恵方巻き」に【ミニとろいわし缶】を入れるのもおすすめです(【さんま蒲焼缶】もウマイ)。
明日はみんなで「鬼は外~」。明後日は「立春」です。

春の予感【ふきのとう】

奈良・王隠堂農園から【ふきのとう】(農薬・化学肥料不使用)が早くも届きました。
雪融けを待たずに顔を出す春一番の山菜といわれ、独特の香りとほろ苦さがこれからやってくる春を感じさせてくれます。
「春の皿には苦みを盛れ」という言葉があるように、春の山菜が持つ苦味には冬の間に体の中に溜まった脂肪や毒素の排出を促したり、味覚を刺激して気分を引き締めるといった効果が期待できるといわれています。
定番の天ぷらは衣を薄く付けて低めの温度で揚げるのがコツ。揚げているうちにつぼみが開くと苦みが取れます。
そのほか、みじん切りにして味噌汁や煮浸し、炒め物などに。
【ふきのとう】と味噌、砂糖(いれない場合もある)で作る「ふき味噌」は、ご飯のお供やお酒のつまみにはもちろん、パスタや肉料理にも合います。
先日のブログで紹介した【名刀ひしお】でふき味噌の味付をしたり天ぷらに添えたりしても絶対に合うと思いますよ。